2020年4月17日。札沼線の非電化区間（北海道医療大学駅～新十津川駅）が最終運行日を迎えた。本来の最終運行日は5月6日であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により4月24日に繰り上げられることが決定された。さらに緊急事態宣言が発表されたことが追い打ちとなり、前述の通り4月17日の運行を最後に、最終日まで全列車が運休。実質的な最終日となってしまった。
　本作の展望映像は最終運行日前日の4月16日に撮影されたもの。石狩当別駅（現:当別駅）を出発。北海道医療大学駅を過ぎると、そこから非電化区間の始まりだ。左手に増毛山地が迫り、右手には石狩平野が広がる。列車は増毛山地の山裾に沿うように走ってゆく。
　石狩月形駅～新十津川駅では、道内最後のスタフ閉塞が行われている。石狩月形駅ではスタフ閉塞式による列車交換の様子を見ることができる。石狩月形駅を出発するとまもなく鉄道防備林が現れる。その途中には秘境駅「豊ヶ岡駅」が設置されている。青空が見えていた天気は、難読駅である晩生内(おそきない)駅を過ぎるころには時折雪がちらつくようになる。列車は進み、終点の新十津川駅に到着。沿線には別れを惜しむ多くのファンの姿が見える。列車は折り返し、石狩当別駅へ。1日1往復。始発列車が最終列車となる。映像特典では廃止区間の各駅を紹介。非電化区間の走行映像も収録している。