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1922年11月18日に誕生した「8620形58654号機」は、通称「ハチロク」と呼ばれ親しまれた。長崎県の浦上機関区に配属された後、福岡、鹿児島、大分、佐賀、熊本の九州各県で活躍した。製造から101年を迎え、車体の老朽化や部品と整備士の確保が困難になり、運行を終えることとなった。2024年3月23日、SL人吉は博多駅と熊本駅間で最後の営業運転、ラストランを迎える。 JR博多駅では盛大に出発式が行われ、最後の雄姿を見届けようと大勢の鉄道ファンが駆けつけた。SL人吉は出発の合図を受けて甲高い汽笛と蒸気をあげながら、熊本駅に向けて出発。沿線には別れを惜しむ地元住民や鉄道ファンの姿が次々と視界に入ってくる。長崎本線の分岐点をさらに南下すると、新鳥栖駅から伸びてきた九州新幹線を頭上に見ながら並走。九州一の大河・筑後川を渡ると筑後平野最大の都市・久留米。 のどかな田園が広がる筑後平野を進み、かつて炭鉱で栄えた大牟田へ。三池鉄道の廃線跡から当時の面影を感じつつ、県を跨ぎ熊本県に入る。長洲からは東に方向を変え温泉の街・玉名駅に停車。ここからはノンストップで終点を目指す。通過する駅のホームや沿線ではSL人吉を見守る人々が途切れることがない。田原坂を駆け抜け、崇城大学前を過ぎると再び九州新幹線と並走しながら、大勢のファンが待つ終点の熊本駅へ到着する。
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1922年11月18日に誕生した「8620形58654号機」は、通称「ハチロク」と呼ばれ親しまれた。長崎県の浦上機関区に配属された後、福岡、鹿児島、大分、佐賀、熊本の九州各県で活躍した。製造から101年を迎え、車体の老朽化や部品と整備士の確保が困難になり、運行を終えることとなった。2024年3月23日、SL人吉は博多駅と熊本駅間で最後の営業運転、ラストランを迎える。
JR博多駅では盛大に出発式が行われ、最後の雄姿を見届けようと大勢の鉄道ファンが駆けつけた。SL人吉は出発の合図を受けて甲高い汽笛と蒸気をあげながら、熊本駅に向けて出発。沿線には別れを惜しむ地元住民や鉄道ファンの姿が次々と視界に入ってくる。長崎本線の分岐点をさらに南下すると、新鳥栖駅から伸びてきた九州新幹線を頭上に見ながら並走。九州一の大河・筑後川を渡ると筑後平野最大の都市・久留米。
のどかな田園が広がる筑後平野を進み、かつて炭鉱で栄えた大牟田へ。三池鉄道の廃線跡から当時の面影を感じつつ、県を跨ぎ熊本県に入る。長洲からは東に方向を変え温泉の街・玉名駅に停車。ここからはノンストップで終点を目指す。通過する駅のホームや沿線ではSL人吉を見守る人々が途切れることがない。田原坂を駆け抜け、崇城大学前を過ぎると再び九州新幹線と並走しながら、大勢のファンが待つ終点の熊本駅へ到着する。