カラーフィルムのSL(蒸気機関車)たち 〜北海道編〜
「モノクロームの列車たち」の撮影者・上杉茂樹氏によるカラーフィルム作品集
昭和40年代後半 完全未公開の北海道のSL映像が鮮やかによみがえる
昭和40年代、消えゆくSLの姿を追って全国で撮影された貴重な8㎜フィルムから、北海道の大自然を爆走する貴重な映像を発掘。路線別に再構成して紹介する。
江差線・函館本線 | 江差線では五稜郭機関区のC58が旅客・貨物を牽引。函館本線では貨物と一部の旅客列車をD51が牽引していた。急行「ニセコ」牽引機はC62からすでにDD51に置き換えられ、全国最後の1両となったC623は昭和48年まで活躍した。 |
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岩内線・胆振線・瀬棚線 | 岩内線の貨物列車は9600が牽引。小沢駅からはD51と重連となり函館本線・倶知安まで直通した。胆振線でも9600が、瀬棚線ではC11が貨物列車を受け持った。 |
室蘭本線・日高本線・広尾線 留萠本線・羽幌線 |
長万部駅で函館本線から分岐する室蘭本線も貨物列車はD51が担当。内浦湾沿いに敷設されていた礼文ー大岸間の旧線を行く。日高本線ではC11が、広尾線では9600が貨物を牽引。留萠駅構内では入換作業に9600が、羽幌線では石炭輸送にD51が従事した。 |
石北本線・宗谷本線・名寄本線 | 石北本線の映像は、D51が北見客貨車区配置のラッセル車を押す除雪列車。宗谷本線では、旅客列車は主にC55が、貨物列車はD51が牽引した。塩狩峠越えにDD51の後補機を連結。天北峠が控える名寄本線では、一部列車が9600の重連で臨み、下り列車は「トンボ重連」で運転された。 |
釧網本線・標津線 | 流氷のオホーツク海沿いを走る釧網本線の列車は、北見機関区・釧路機関区のC58が旅客・貨物ともに担当。タンチョウが姿を見せる釧路湿原を混合列車が行く。標津線では釧路機関区のC11が活躍。 |
根室本線 | 独特の車窓風景が展開し、国後島も遠望する根室本線では、昭和49年まで、釧路機関区のC58が旅客・貨物を牽引した。 |
撮影・監修 | 上杉 茂樹 |
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構成・演出 | 宮地 正幸 |
制作 | 株式会社 動輪堂 |
上杉茂樹氏 略歴 | 川崎市在住。昭和24(1949)年生まれ。「モノクロームの列車たち」シリーズの撮影者兄弟の弟。兄に誘われて蒸気機関車の撮影に同行したのをきっかけに、蒸気機関車と撮影の魅力に取り付かれ、以来全国各地への大撮影旅行を繰り返した。現在はフォトグラファーとして活躍中。 |