よみがえる20世紀の列車たち8 JR東海Ⅲ ジョイフルトレイン<客車篇>
1990年代 JR東海・紀勢本線に続々乗り入れる団体臨時列車
客車によるジョイフルトレインがステレオサウンドとともによみがえる
伊勢神宮を目指して、JR東海はもとより、JR東日本・JR西日本からも団体臨時列車が直通する紀勢本線・参宮線。DD51形ディーゼル機関車に牽引されるジョイフルトレインのほか、事業用列車や、「紀州貨物」「鵜殿貨物」と呼ばれた貨物列車を追う。(1991年〜1995年撮影)
ユーロライナー/ユーロピア | 1969年に波動輸送用に製造された12系、2年後に簡易リクライニングシートを備えて登場した14系が、原形のまま団体臨時列車に活躍。国鉄時代に名古屋鉄道管理局で12系から改造された「ユーロライナー」は、展望車やカフェラウンジカー、グループ用の個室車を備えた。「ユーロ色」に統一されたDD51形とともにJR東海に継承され、その後、ユーロライナー増結用に14系から改造された「ユーロピア」も登場した。 |
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いこい/ナコ座/旅路/なごやか/白樺 | 12系の外観そのままに、車内は畳敷きに改造されたお座敷客車「いこい」と、展望車付きジョイフルトレインの先駆けとなり、名古屋車両区のお座敷客車から「ナコ座」と呼ばれたお座敷客車は、ともにJR東海の保有となった。広島鉄道管理局出身の「旅路」はJR西日本に、「なごやか」は東京北鉄道管理局から、「白樺」は長野鉄道管理局からJR東日本に継承された。 |
サロンカーなにわ/ホリデーパル/スーパーエクスプレスレインボー/オリエントサルーン | 大阪鉄道管理局が誕生させた「サロンカーなにわ」は、それまでのお座敷客車とは一線を画したヨーロッパ風の内装に、全面ガラス張りの展望室を備えたパノラマラウンジカーを連結。広島鉄道管理局出身の「ホリデーパル」は20系から改造された唯一のジョイフルトレインで、14系の食堂車から改造のラウンジカーも連結。スーパーエクスプレスレインボーは東京北鉄道管理局による12系・14系から改造のヨーロッパ風客車。オリエントサルーンは仙台鉄道管理局の生まれで、ヨーロッパ風テイストを取り入れた12系改造のお座敷客車。 |
あすか/リゾート&シュプール/マイテ49形 | 12系・14系から改造の「あすか」はJR西日本初のジョイフルトレインで、車体も和風に彩られたお座敷客車。「リゾート&シュプール」と呼ばれた14系改造車は、「リゾート白馬号」や「シュプール号」に使用されたためこう呼ばれた。最後尾にマイテ49形を連結した臨時列車も運転された。 |
いきいきサロンきのくに/ユウユウサロン岡山/わくわく団らん | 「いきいきサロンきのくに」と、岡山鉄道管理局出身「ユウユウサロン岡山」、金沢鉄道管理局の「サワ座」から再度リニューアルされた「わくわく団らん」は、いずれも12系改造によるJR西日本のお座敷客車。 |
事業用列車 | JR東海に継承された4両のDD51形は客車列車のほかに、軌道検測車マヤ34形や、レールを運搬する長物車チキ5200形・チキ6000形を牽引する事業用列車にも活躍。 |
紀州貨物・鵜殿貨物 | JR貨物のDD51形は、紀勢本線では「紀州貨物」や「鵜殿貨物」と呼ばれた、紙製品を輸送する紀伊佐野・鵜殿ー品川間の貨物列車を牽引した。 |
ナレーター | 羽川 英樹 |
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撮影・監修 | 奥井 宗夫 |
監修 | 山邊 誠 |
構成・演出 | 宮地 正幸 |
制作 | 株式会社 動輪堂 |
販売元 | ビコム株式会社 |
奥井宗夫氏 略歴 | 三重県松阪市在住。昭和11(1936)年生まれ。23歳で8ミリカメラを手にして以来、青果業を営むかたわら、鉄道車両を追って日本各地を行脚。1990年代にはビデオカメラに持ち替え、撮影歴は半世紀を優に越える。松阪レールクラブ会員。 |
許諾 | JR東日本商品化許諾済/JR東海承認済/JR西日本商品化許諾済/JR貨物承認済 |