よみがえる総天然色の列車たち第3章6 近鉄篇〈後編〉
新型車両260系・270系の投入により近代化が進むナローゲージ路線の内部線・八王子線・北勢線、名古屋線で活躍する6441系から1200系(2代)までの通勤形電車と10400系「エースカー」など特急形電車、3重連によるさよなら運転で一線を退いた団体専用列車・20100系「あおぞら」などを収録。(昭和49年〜平成2年頃撮影)
内部線・八王子線 昭和57年、軌間762㎜の内部線・八王子線に新型車両260系がデビュー。前身の三重交通時代からの車両との3両ユニットでの運転が始まる。
北勢線 昭和52年に270系が登場。電動車が付随車を牽引する運転方式を解消し、近代化に貢献した。
名古屋線用通勤形電車 昭和30年代に登場した6441系・1600系、昭和40年代に大阪線用に登場した2400系・2410系と対をなす1800系・1810系、大阪線と共通仕様のクロスシート車2600系と冷房車2610系、10000系・2200系・10100系の機器をそれぞれ再利用した2680系・1000系と1200系(初代)・2000系、界磁チョッパ制御車1200系などが登場。近鉄マルーン1色の旧塗装から新塗装への変遷も追う。
名古屋線用特急形電車 名阪・名伊・阪伊乙特急専用車から後に名伊乙特急専用となった10400系「エースカー」を紹介。
鳥羽線・志摩線 昭和45年に開通した鳥羽線と、同時に狭軌から標準軌に改軌された志摩線。特急が行き交う中、元京都線用特急車680系や伊賀線転出前のモ6311形などがローカル列車の運用に従事していた。
団体専用列車 あおぞら 昭和37年に、世界初のオール2階建て電車として、修学旅行列車を中心とする団体専用に登場。シーズンには臨時快速急行などにも活躍した。
団体専用列車 あおぞらⅡ 20100系の老朽化にともない、京伊特急に活躍してきた18200系を改造。平成元年に試運転が行われた。
あおぞら3重連 平成元年10月1日、京都・上本町・名古屋から発車した3本の列車が途中で順に併結。伊勢中川−鳥羽間で3重連9両編成でのさよなら運転が実現した。
■撮影当時の機材により、同録音声のない映像も含まれます。
ナレーター:羽川英樹
撮影・監修:奥井宗夫
監修:山邊誠
構成・演出:宮地正幸
【奥井宗夫氏 略歴】
三重県松阪市在住。昭和11(1936)年生まれ。23歳で8ミリカメラを手にして以来、青果業を営むかたわら、鉄道車両を追って日本各地を行脚。四半世紀以上にわたってカラーフィルムで列車を撮影し続けた。松阪レールクラブ会員。
制作:株式会社 動輪堂