よみがえる20世紀の列車たち16 路面電車
ステレオサウンドとともによみがえるシリーズ最終回、1990年代の路面電車・軌道11社局
各地で路面電車の廃止が進められた1960〜70年代を越え、存続の道を選んだ路線の多くは、その後も市民の重要な足として奮闘。新形車両が続々と投入される一方、元気に働く古参車両の姿も多く見られた。一方で、後に止むなく廃止された路線もあり、その晩年の姿も収録する。(1991年〜1995年撮影)
札幌市電 | すすきのから西4丁目まで、山鼻線・山鼻西線・一条線を、当時の標準塗装・ベージュとモスグリーンの車両たちが走行する。 |
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函館市電 | 函館駅前で本線と大森線が分岐。本線の一部・函館駅前-ガス会社前間は、撮影後の1993年に廃止された。 |
東京都電 | 都電全盛期を知る7000形・7500形が、車体更新により姿を変えながらも活躍。 |
東京急行電鉄 世田谷線 | 緑の車体のデハ70形・デハ80形・デハ150形が2両連結で活躍していたが、20世紀末から21世紀初頭に全て引退した。 |
富山地方鉄道 富山市内線 | ベテランのデ7000形が活躍を続ける一方、最新鋭のデ8000形も登場。富山都心線開業の2009年まではこの2形式で運用された。 |
福井鉄道 | 鉄道線で使用される大型車両が軌道線に直通し、市役所前でスイッチバックして福井駅前まで乗り入れる。停留所での乗降には折りたたみ式のステップを使用した。 |
京福電気鉄道 | 三条通と太秦付近に併用軌道が存在する嵐山本線を、ク201形を連結した2両の電車が走行。北野線ではモボ21形などが単行で使用された。 |
広島電鉄 | 神戸市電・京都市電・大阪市電・西鉄などから移籍した車両たちが、「被爆電車」650形や新形の3900形など自社車両と共に活躍。 |
土佐電気鉄道 | はりまや橋交差点のダイヤモンドクロスとその四隅に設置された連絡線を、車体全面広告が施された電車が行き交う。元シュトゥットガルト市電や元オスロ市電の姿も見られた。 |
長崎電気軌道 | ほとんどが自社車両で、クリームとグリーンの標準色の車両が中心。出島や新地中華街近くの狭い道路を様々な系統の電車が通過する。 |
西日本鉄道 北九州線 | すでに戸畑線・枝光線・北方線と北九州本線門司-砂津間は廃止され、黒崎駅前を境に東が併用軌道、西が専用軌道となっていた北九州本線砂津-折尾間のみ存続。筑豊電気鉄道と直通運転も行なったが、1992年10月に事実上全廃された。 |
ナレーター | 羽川 英樹 |
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撮影・監修 | 奥井 宗夫 |
構成・演出 | 宮地 正幸 |
許諾 | 東急電鉄株式会社商品化許諾済 京福電気鉄道株式会社商品化許諾済 |
制作 | 株式会社 動輪堂 |
販売元 | ビコム株式会社 |
奥井宗夫氏 略歴 | 三重県松阪市在住。昭和11(1936)年生まれ。23歳で8ミリカメラを手にして以来、青果業を営むかたわら、鉄道車両を追って日本各地を行脚。1990年代にはビデオカメラに持ち替え、撮影歴は半世紀を優に越える。松阪レールクラブ会員。 |